7月, 2013年
コンサルティング紹介ビデオ
一番重要でないものが重要ってどういうこと?
優先順位を付けることが大切ですよ。
優先順位を付けるには、重要なものとそうでないものを区別することが大切ですよね。そして、重要なものを優先して、それ以外は後回しにするか、場合によっては捨てる。戦略とは捨てることなり、これが基本ですよね。
TOC(制約条件の理論)で有名な「ザ・ゴール」に出てくる工場でも、オーダーは4つに分類されています。先ず「重要」なオーダーがあります。なるほど、1番目が「重要」オーダーというのは、納得ですね。ところが、工場の場合、残りの3つのオーダーは、「最重要」、「超重要」、「今すぐやれ」だというのです。
確かにダメな工場ですね。というのは、これでは、どの注文を優先させて、その注文を後回しにするべきか、混乱しますよね。
最低のこの話って、CS(顧客満足)の話にも通じますよね。
本来、CSの基本は、重要なお客(顧客)とそうでないお客を分けて、顧客に対して徹底的にサービスを行い、顧客でないお客へのサービスは控えるというものです。したがって、先ず、お客を区別することが大切です。くれぐれも顧客より下のランクがないような区分けはしないで下さいね。
今すぐやれ! |
超 重 要 |
最 重 要 |
重 要 |
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新薬認可基準を緩めると死亡者が減る?-二面性問題
変な薬が出回るのは嫌ですよね。
だから、お役人は、新薬に対して様々な検査をして、簡単には認可をしないそうです。
これって良いことのように思えますよね。
例えば、癌の特効薬が見つかったとします。しかし、検査の結果、この薬を投与すると約1割の人(100人中10人)が副作用で死ぬとします。こんな薬が出回ると大変ですよね。もっと安全率が高まるまで、認可すべきではないですよね。
でも、この薬を死亡確率が50%の癌患者に投与すると、約4割の人が助かるとするとどうでしょう。
100人中50人が死亡するところを、この薬が認可されれば、死亡者が40人も減って10人に抑えることができるようになるのです。つまり、この薬が認可されなければ、この薬が認可されれば助かるはずの40人が死んでしまうのです。この場合でも、もっと安全率が高まるまで、認可すべきではないのでしょうか。
この話は、何事にも両面があり、片方を見落としてはいけないということを示唆しています。
この話って、品質管理など会社の経営にも当てはまるような気がしませんか。
で、どれだけ売ればいいの?-損益分岐点分析
黒字を確保できるぎりぎりの売上のことを、損益分岐点と言います。
損益分岐点分析では、費用を販売量に関係ない支出(固定費)と販売に伴って増える支出(変動費)に分けます。そして、売上高から変動費を引いたものを限界利益といいます。限界利益が固定費を上回る点(売上数量・売上高)が損益分岐点となります。
売上高 | 変動費 | |
限界利益 | 固定費 | |
利益 |
例えば、蜜柑ジュースのクチコミ販売をするとします。前提条件として、社員は社長一人で生活費として最低20万円は必要だとします。つまり、これが販売量に関係ない支出(固定費)です。蜜柑ジュースは親戚から100円で仕入れることができるとします。これが販売に伴って増える支出(変動費)です。低農薬蜜柑のこだわりジュースなので、1本200円で販売するとします。
さて、赤字を出さないためには、一月当たり何本のジュースを販売しなくてはならないでしょうか。
1本販売すると、収入(売上高)200円で、変動費が100円なので、100円だけ現金が増えます(これが1本当たりの限界利益ですね。)。
1月当たり販売量に関係ない支出(固定費)が200,000円あるので、1本販売しただけでは、トータルでは199,900円の赤字です。2本販売すると、100円だけ赤字が減って、トータルの赤字は199,800円の赤字となります。その後も、1本売れる度に、100円だけ赤字が減っていきます。トータルの赤字がゼロになるには、何本のジュースを販売しなくてはならないでしょうか。答えは、200,000円を100円で割った2,000本です。損益分岐点での売上金額は、損益分岐点(数量)2,000本に1本当たりの価格(単価)200円を掛けた400,000円となります。
貴社(貴部門)の損益分岐点はいくらかご存知ですか。
即答できれば、立派な経営者(管理職)です。
(即答できない人は、部下に聞かれて困らないように、
今すぐ計算した方がいいですよ。)
怒りは過剰な自尊心から
部下が問題を起こしたときには、注意しなくてはいけません。注意しなければ、問題と認識できなかったり、これ位は許されると解釈されるおそれがあるからです。
ただし、注意するといっても怒ってはいけません。叱らなくてはいけません。「叱る」ことと「怒る」こととは似て非なるものです。「叱る」というのは、相手のためを思って心に余裕があって行える行動です。一方、「怒る」というのは、感情の赴くままに感情を爆発させた状態です。
では、どのようなときに怒るという感情が爆発した状態になるのでしょう。
「自分のいうことを真剣に聞いていない。私のことを軽くみている。」という気持ちから怒りが発生することが多いのです。つまり、自尊心が傷つけられたという思いが怒りに繋がるのです。
ですから、部下が問題を起こしたときには、先ず、自分の過剰な自尊心を抑えて、心に余裕をもって叱ることを心掛けてください。
「怒りのほとんどは過剰な自尊心から発生する」ということは、クレーム対応にも役立ちます。つまり、傷ついた相手の自尊心を回復させることで、クレーマーの怒りを消すことができるのです。具体的には「私は貴方のことを大切に思っています」という気持ちを持って接することです。
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し・・・・・
NHKが我が国の歴史上の人物について人気投票をした結果(順位と理由)は、次のとおりでした。
順位 | 人物 | 理由 |
1 |
徳川家康 | 辛抱、ガマン |
2 |
真田幸村 | 日本一の兵 |
3 |
織田信長 | 発想の奇抜さ |
4 |
坂本龍馬 | 自由奔放、快男児 |
5 |
武田信玄 | 戦略軍略、人間的魅力 |
6 |
大石内蔵助 | 世論作り、決断 |
7 |
豊臣秀吉 | 派手好み |
8 |
上杉鷹山 | 藩政再建 |
9 |
源義経 | 悲劇のヒーロー |
10 |
伊達政宗 | 食通、世渡り |
さて、徳川家康といえば、「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。」という言葉が有名です。 この名言は、次のように続きます。
「急ぐべからず、不自由を常と思えば不足なし。心に望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え、勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
おのれを責めて人を責むるな、及ばざるは過ぎたるよりまされり。」
260年も続く江戸幕府を構築した人の言葉は、非常に参考になりますね。