6月, 2013年
存在意義とは無いと困るもの
存在意義が明確な企業は繁栄しますが、これが不明確な企業は衰退し、最後には倒産してしまうと言われています。
また、存在意義が明確な企業では、社員は働き甲斐を感じますが、これが不明確な企業の社員は元気がなく、不祥事を起こすことも多いと言われています。
だからこそ、企業の存在意義は大切なのです。
御社の存在意義は明らかになっているでしょうか。
もし、明確になっていない場合、今すぐに明確にして下さい。
存在意義が明確にできない場合、次の質問に答えて下さい。「この会社が無くなったら、誰がどのように困るかな?」 そこに存在意義があります。もし、誰も何も困らないのであれば、残念ながら、今のところ、存在意義はないと思われます。
その場合は、「△△から『御社がなくなると○○で困るよ』と言われたい」の△△と○○を埋めて下さい。
それで御社の存在意義は出来上がりです。
お客満足ではなく顧客満足を
「顧客満足戦略が大切なのはわかるけど、実際問題としてお客さんの無理ばかり聞いていては会社は赤字になりますよ。」こんな不満を良く聞きます。
これは、そもそも顧客満足戦略を取り違えているから出てくる不満なのです。
本来の顧客満足戦略とは、「顧客」に限って満足を提供することであり、全ての「お客」に対して満足を提供しなくてはならないという考えではありません。
お客と顧客はどう違うのでしょうか
ずばり、自社に利益をもたらしてくれるお客が顧客なのです。いわば上得意が顧客なのです。
したがって、正しい顧客満足戦略では、先ずお客の中から「顧客」を選別(選択)します。そして、「顧客」に対して集中的に奉仕をします。反対に顧客でないお客に対するサービスは抑えます。
つまり、顧客満足戦略でも、選択と集中が大切なのです。また、徹底的に奉仕するに当たっては、他社が行わないほど徹底的にサービスすることが大切です。いわゆる差別化戦略です。
売上の構造分析→攻め易い要因を攻める
売上高は、通常、幾つかの要因の掛け算として表現できます。例えば、
売上高=店前交通量×入店率×買上率×買上個数×買上単価といった具合です。
これが売上の構造分析です。
売上の構成要素ならどれを増加させても結果は同じです。
ややもすると、自社の苦手な要素の改善にエネルギーを注ぎがちです。
むしろ、これなら簡単に数字を上げられると思える要素を選択して、その改善にエネルギーを集中させることが、成功の秘訣です。
ただし、手段(方法)によっては、ある要素を上げると別の要素が下がるものもありますので、ご注意下さい。
業績向上の秘訣:5W×5H
企績をあげるためには、問題解決と目標達成が重要です。
問題解決については、「5回のなぜ(WHY)」を繰り返すことが重要です。私はこれを「5W」と呼んでいます。
「なぜ」を繰り返すことで、真の原因・根本的な原因をつきとめることができるのです。真の原因・根本的な原因さえ分かれば、効果的な解決策は容易に考えることができます。
さて、目標達成の方はどうでしょうか。こちらは「5回のどうやって(HOW)」を繰り返すことが重要です。私はこれを「5H」と呼んでいます。
「どうやって」を繰り返すことで、具体的で効果のある手段を見つけることができるのです。例えば、来期の目標として「利益額の5%アップ」が与えられたとしましょう
1回目の「どうやって」は、「売上の5%アップ」かもしれません。2回目は、「どうやって、売上の5%アップ」させるかを考えるわけです。その答えが「営業の訪問回数を10%アップ」させることだったとしましょう。3回目は、「どうやって、訪問回数を10%アップ」させるかを考えるわけです。
こういうことを繰り返して、抽象的な目標を具体的で実行可能な方法(作戦)までブレークダウンさせる(落とし込む)のです。
そこまでできれば、目標は達成できたも同然です。
私は、業績向上の秘訣として、問題解決の5Wと目標達成の5Hを掛け合わせて、5W×5Hと名づけています